給水設備について
1.給水設備の種類
給水設備には、次の種類があります。
●給水管
●貯水槽
●給水ポンプ
●給湯設備
①給水管
道路の下に張り巡らされている上水道管(水道本管)から建物内に水を引き込むための配管です。給水管には、「ダクタイル鋳鉄管」「ステンレス鋼管」「水道用ポリエチレン管」「耐衝撃性ビニル管」などの耐久性に優れた素材が使用されるのが一般的です。
②貯水槽
上水道から引き込んだ水を一時的に溜めておくためのタンクです。大型のマンションや建物などに設置され、次の2種類があります。
ア.受水槽:建物の1階や地階に設置される
イ.高置水槽:建物の高層階や屋上などに設置される
③給水ポンプ
建物内への給水が行き届かない場合に、圧力をかけるなどして水を運ぶためのポンプであり、次の3種類があります。
ア.揚水ポンプ:受水槽に溜めた水を高置水槽まで汲み上げるためのポンプであり、高置水槽が設置された大型のマンションなどで使われます。
イ.加圧ポンプ:受水槽に溜めた水を各部屋に給水するためのポンプです。
ウ.増圧ポンプ:水道管から引き込んだ水に圧力を加えて、直接各部屋に給水するためのポンプであり、中規模のマンションに多く見られます。
2.給水設備の4つの方式
給水設備には、次の4つの方式があります。
①水道直結直圧方式
水道本管(給水場から引かれてくる水道管)の水圧によって建築物内の必要な箇所に給水する方式です。比較的小規模で2階建て程度の高さで使用されます。費用が安く済みます。
②水道直結直圧方式
水道引込管(水を引き込むための配管)に増圧ポンプを接続する方式です。10階くらいの中層階の建築に使用することができます。
③高置水槽方式
水道管から引き込んだ水を屋上に設置した高置水槽に送り、そこから下の階に重力を使って給水する方式です。全ての階に重力で水を送ることが可能です。
④ポンプ直送方式
受水槽から直送ポンプユニットによって建築物内に水が運ばれる方式です。大規模な建築物にも使用可能です。高置水槽方式のように水槽を用意する必要がありません。